蒼穹紅蓮隊 黄武出撃
メーカー:データイースト
開発:エイティング(ライジング)
機種:プレイステーション
発売年月日:1997年12月25日
価格:5800円
ジャンル:シューティング(2D・縦スクロール)


執筆: アルツ社長

映像 音楽 快適性
&操作感
独自性 難易度・
バランス
ボリューム 総合評価
7 7 8 9 8 7 78
プレイ時間…10〜20時間程度
※各項目は10点満点、総合評価は100点満点
良かですたい!
・タイトー『レイフォース』なんかを連想させる3Dだけど2Dシューティング作風。ロックオンシステム搭載とかも似ていると言えば似ているが、ロックして集中攻撃に使うレイフォースに対し、こちら蒼穹紅蓮隊は基本前方にしか撃てない通常弾の範囲や方向をカバーする、という点に比重が置かれていて、そういう意味では割と別物のプレイ感覚にも思えて興味深かったり。沢山ロックする事で飛躍的にスコアの倍率が上がって爽快感も一層増す。

・弾幕じゃない系のシューティングとしては割と最後の方の名作に入るのかなー。ロックオンを巧く使えば敵の殲滅効率が上がる上にスコア倍率も高まり、強烈な威力で敵弾を消せるだボムを使うとラクはできるがスコア倍率が大幅に落ちる。ケースに応じてショット方法を撃ち分ける戦略性なんかも結構問われる内容で面白い。自分の腕前と相談しつつなるべくボムを使わないようにするだとか、そういう綱渡り感がいい味。

・描画は3Dポリゴンだが、この手の『2Dだけど描写は3D』系にありがちな当たり判定の分かりづらさとかへの配慮が行き届いており、理不尽に思えるような不満点が無いのは良し。カメラが不用意に動かないのもしっかり考えられていると思う(見た目重視で視点が斜めになったりした作品が多かったのでね)。

・ロードは全編通してほぼ皆無で、快適に遊べるのは◎。アーケード作品がプレイステーション移植されると大半はジャンル関係ナシでどっかにロードの問題を抱える事が多かったので、この作品みたいなのはちょっと珍しい。

・崎元仁氏が手がける重厚さとスタイリッシュさを併せ持つBGMはステージの展開に合わせて曲調が変わったり凝った作り。

・短所の点で機体間の性能差が大きいとは挙げたが、まぁ純粋に性能面で個性を持つ3つ(+PS移植で追加1つ)の機体が選べるのは面白い要素。
ダメですばい。
・グラフィックの路線や演出(明朝体をでかでかと画面に表示するとか)、そしてシナリオ・バックボーンの方向性が、やたらと当時に流行ったアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(似たような時期だったけど多分エヴァの方がちょっと前だったかなぁ)の酷似、過剰なエヴァ臭さが少々鼻につく。ステージ開始時に挿入されるオペレータボイスに至っては声優さんまでまったく同じ。別にシューティングだから現代・近未来舞台のSF系なんてごく普通なんだけど、そちら方面を意識し過ぎて「あぁ、エヴァ風ね…」ってなってせっかく出来自体は悪くないのに印象面でだいぶ損してる気はする。「ほぼ同時期リリースだから真似しようがない」とかいう声も聞くけど、家庭用移植に際して露骨にそちら(エヴァ)似の演出が増えたし、意識してるのは確実だと思うが。

・同時にキャラの造形はまったく媚びが無い濃い連中ばっか(角刈りのオヤジとか顔自体濃いとかバツイチのアネゴとかエラい人の隠し子とか設定自体が濃いとか)で華が無いのがまた何と申すか…(でも個人的にはそういう「どこ狙ってるんだよォ」ってテイストはちょっと好き)。

・後半ステージで敵や弾が密集すると目に見えて処理落ちして重くなる地点があるのが難点。

・アーケード版と違ってステージ間にボス撃破のムービーとか流れるけど、ホントに爆発するシーンだけ。取ってつけたような内容で別に綺麗でもなんでもないので、入れなくても良かった気が。まぁ飛ばせるから別に大した問題でもないが。

・機体を4種から選べるのは良いが、少々性能差がでかくて使えるor使えないの差も大きい。まぁ複数の操作を強要されるでもなく、機体の台数分の攻略の分岐があると思えば、別に短所ってくらいでもないが。
感想ですけん。
 一見アクが強そうに見えるけども、遊んでみると意外とすんなり遊べる良質シューティング。標準難易度は結構キツいけど難度設定も幅広く設定できるので、設定次第ではシューティング下手の人でもしっかりクリアできると思う(筆者は1段下げて残機MAX or 2段階下げて残機そのままで、かろうじてノーコンテニュー…とかだが)。
 3D描画の2Dシューティングでありがちな見づらさや当たり判定の分かりづらさと無縁なところも良し。ところどころで『エヴァ』臭さや妙な濃さが気になるが、それ以外は大きな欠点はナシ。シリーズ化とかなされていないのが不思議なくらいだったりもする。PS版発売元のデータイーストは潰れたが、開発元(エイティング)は確か現在でも健在。なんでだろね…!?

掲載日:2014年12月29日


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